大谷主宰出席の京都大文字句会に参加。

大文字句会は今年で10年目を迎えた。
主宰からは、「10回も行っていると、さすがに同じような句が多くなる。『大文字』の説明になっているものが多く見受けられるが、そこを一歩越えたものを目指してほしい」とのお話があった。これは、頭ではわかっているつもりでも、そうそう直せない典型的な事例だと思う。毎年行っている季節的な句会では是非心得たい。

また、「情だけで詠まないこと。物に託して具体的に詠む」ことも付け加えられた。大文字などは情緒的な句になりがちなもの。そう詠まねばならないという頭になってしまっていると言ってもいいかもしれない。情緒的でもいい、それを感情に任せた言葉ではなく、物質に言葉を託して、感情を表現したものが俳句と言えるのだろう。
難しい。が、これを乗り越えないと一歩先へは進めない。

岐阜の上松美智子さんから、出席者へと消し炭を持ってきて下さった。
消し炭とは、送り火を焚いた後の炭。玄関に置くと無病息災・厄除けのご利益があると言われている。
上松さんは朝から山に登って、拾ってきて下さった。大変なご苦労だと推測する。

消し炭は名残の左大文字 京子

爽やかや大文字の炭手に受けて 嘉子

大文字はこれまで何度か鑑賞してきたが、
今回は上松さん、京都支部の方々のおかげで消し炭について深く知ることができた。ましてや手に取ることなど初めてだった。
俳句を通じ、その土地の方々を通じ、勉強させて頂くことは本当に多い。

11月に迫った、古志創刊20周年記念大会も京都で行われる。
全国の会員の方々とお会いできると思うと、心から待ち遠しく思う。
申込の〆切が間近に迫っていますが、皆様どうぞふるってご参加下さい。
お会いできるのを楽しみにしております。

辻 奈央子

 

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