古志
句会日記22
1月、大谷主宰出席の東京初句会に参加。
寒の入の東京。青空のもと、青山のこどもの城に36名が集まった。
人もまた海から来たり海鼠噛む 上村幸三
雑詠では主宰の海鼠の句がいくつも出て評を集めるも、
上村幸三さんのこの句も印象に残った。
大谷主宰の〈われもまた海月でありし頃のこと〉という句を思い出した。
膝にのせむかしむかしと読み初め 菅谷和子
子や孫を読むとき、日常に埋没してしまいがちであるが、
この菅谷さんの句は、子や孫という言葉が入っていないので、
俗にながれず、抑制が利いた句になったと主宰から講評があった。
席題は「読初め」「狼」「大寒」の3つ。
主宰から、それぞれの季語について以下のような注意点のお話があった。
・「読初め」は何を読んだかだけでは句にならない。その心を読む。
・「大寒」は寒いことを告げただけばだめで、静かさを読む。
・「狼」は現存しないので、幻を詠むことになる、そこが難しいポイントになる。
この日は、久しぶりに句会に参加された神谷さんと菅谷さんが絶好調だった。
堂々の復活、すばらしい。
読み初めの我をみちびく阿礼の声 菅谷和子
狼を撃ちしと奉る火縄銃 神谷宣行
千方記
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