古志
編集長日記17
4月14日(土)、大谷主宰出席の東京句会に参加。
春とは思えないくらいつめたい雨が降る中の句会。
角谷尚子さんが初参加。
宿借るやきのふお蚕さんの部屋 伊豆山
昨日まで部屋にいた蚕の存在感がなまなましく感じられること、「お蚕さん」という呼び方にひかれた。
蚕の呼び方は地方によって異なるが、「さま」や「さん」といった敬称をつけたものが多い。
蚕の作る糸がとても貴重な現金収入だったということを考えさせる。ちなみに新潟の私の地元では「おぼぼさま」言う。
句の中で「お蚕さん」と言っているのは、実際に蚕で生活を立てている方であろう。その方の台詞をそのまま句にしたようでリアリティーがある。
雨のせいでせっかくの桜が散ってしまうことが残念だったが、田安門から続くびっしりと花びらに埋めつくされた道は実に美しかった。
市川きつね
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