11月28日(水)、大谷主宰出席の深川句会に参加。

この日は、12月にはまだ早いが、日中にも関わらず凍えるように寒かった。
雨が降りそうで降らない曇り空も、もうすっかり冬の空のようである。
 

一句座。

  二の酉やいよいよ黒き隅田川   洋

「二の酉」のお祝いの色と隅田川との色の対比が印象的な句であると大谷主宰。
句会に参加して、改めてもう年の暮れなのだと実感。
 

二句座目。席題は「枯尾花」「冬銀河」「河豚」。

  荒星となりて呵呵呵と笑ふかな  梅子

前書きに「追悼 丸谷才一」とある。
10月13日に亡くなった丸谷先生は近代文学や
日本語について意識され、たくさんの本をお書きになった。
「なぜ俳句をよむか」など原点について書かれた本もあるので、
ぜひ丸谷先生の本を読むよう主宰からもアドバイスがあった。
「呵呵呵」という笑い声が生前の丸谷先生を思い起こさせる。
 

「新聞や論文とは違い、俳句は意味を伝えると同時に印象(見た目)を伝えるもの」
という主宰の言葉が胸に刺さった。
主宰が例句を挙げ、レクチャーしてくださったので、大変分かりやすかった。
と、同時に、これまで俳句をつくる際、
俳句全体の見た目を意識して来なかった私は猛省。
目の覚める思いがした。
 

句会に参加するごとに、俳句に関する知識をひとつひとつ、
まるでお土産のように持ち帰っている。
今回も良いお土産を持って帰ることができた。
お土産は飾るのではなく、自分の句へと生かしていきたい。

石塚直子

 

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