2005年から2010年までの267句を収めた、雄勁にして雄弁な季語の使い手である著者の、待望の第一句集。初句・季語索引付き。

波寄せて詩歌の国や大旦
菅浦に残る雪あり田螺和
春の水大塊となりうごきけり
薄氷のいづこの道もお伊勢さま
菜の花や生まれかはりてこの星に
空深しふたたび花をあふぐとき
蟬の穴まばゆき朝の来てゐたり
われら住む家を映して水澄めり
神の留守預かつていゐる我らかな
落葉ふる奈落の底を埋むべく

  • 大旦
  • 著者:大谷弘至
  • 価格:2,381円+税
  • 発行所:角川学芸出版
  • 発行日:平成22年10月30日

 

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