編集長日記12
3月3日、4日(土、日)、大谷主宰出席の水戸吟行句会に参加。
吟行会場は偕楽園。
茨城の皆さんのホスピタリティーに感動した。
あらゆる点に心を配られて準備なさったことが、句会の随所随所で理解できた。
そんなもてなしの心が、俳句にも自ずとあらわれていたようだった。
今回の句会の幹事をつとめた加田怜さんいわく、この二日間は天候に恵まれたラッキーな二日間。
前日は大雨で、句会の翌日からはまた雨の予報。
水戸の皆さんの思いが天に通じたとしか思えない。
水戸つぽの梅にかけたるこの日和 壱岐
二日目は、心なしか前日よりも梅が開いたようだった。
しのごのと言はずすつきり春詠まん 孝予
主宰「吟行は出てきたもの、見たものをこまごまと詠んでしまいがち。基本的にはすっきり詠まなければいけません。春には春が来た喜びを詠む。それは吟行であっても変わりません。」
また、「実際に見たことやしたことにとらわれず、効果的な季語を選びましょう」と、「梅園」を「春風」に直された場面があった。
自身も吟行には苦手意識があったが、こころがけは変わらないことを学ぶ。
「初めてお会いする方々ばかりですのに、二日間でこんなに親しくなって、やはり俳句だからなのかと思います。」という後藤壱岐さんの言葉には深く同感。
一度句座をともにすればすなわち句友なのだ。
これをきっかけに東京句会、深川句会などの定例句会にもぜひ参加していただきたい。
石塚直子さんより「偕楽園へは何度も来ていただきたい。その時々で花の姿が違うのです。やはり梅の見頃にはもう一度来てください。」とのこと。
その言葉に、満開の梅を見に行こうと決めた。
大盛況のうちに終わった水戸吟行句会。
参加者全員の気持ちを言い表したかのような一句。
古志茨城梅の句会を忘れめや 怜
市川きつね