古志
句会日記16
3月16日、長谷川前主宰出席の鎌倉句会。
飴山實忌句会。ちょうど東京に桜の開花宣言があった。49名が参加。
俳諧は花を鋤きこむごとくあれ 上村幸三
飴山先生の〈残生やひと日は花を鋤きこんで〉という句を下敷きに、自身の俳句論にしている。
花吸ひの一羽飛び去り山桜 むらた青丹
この句も〈花吸ひの二羽ゐて揺らす山桜〉という飴山先生の句がもとになっている。二羽のうちの一羽がいってしまったというところに、作者の心が入っている。
句会のあと、長谷川先生から「心の深浅」というおはなしがあった。下敷きの句がある句の場合、これらの句のように自分の心にいったん深く取り込んで詠むことが大切。言葉の表面だけを取り入れても、浅い句にしかならないとのこと。それはたんに言葉の数の問題ではなく、心の深さの問題。
深く納得する(が、この線引き、なかなか難しい)。
関根千方
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