長谷川浩子さんの第一句集。
いま落ちし椿もあらん百椿図 人去りて橋のこりたる朧かな 夏が来て仔牛鼻輪もらひけり 母のこと立浪草にかがむとき 見上ぐれば見下ろしてをり夏鴉 流燈にこの世の手波送りけり むつかしきお方でありし糸瓜かな 山に雪おもひおもひに鴨ねむる いちまいに跳ねたり寒の大鮃 指そろへ三つの女礼者かな (帯より、自選十句)
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